世界最高峰エナメル文字盤メーカー「ドンツェ・カドラン社」


2023年9月2日(土)から開催する《ユリス・ナルダン》フェアに先立ち、ユリス・ナルダン社が傘下に持つエナメル文字盤工房「ドンツェ・カドラン社」をご紹介します。

2023年春、スイス北西部に位置する時計製造の聖地とも言えるル・ロックルにあるエナメル文字盤工房「ドンツェ・カドラン社」を訪問しました。

ドンツェ・カドラン社は1972年に創業したエナメル文字盤専業メーカーです。

面白いのは、創業当初の製品は、昔の黒電話の数字のダイヤルリングを作っていたという事です。



現在では、シンプルなエナメル文字盤から、クロワゾネ(有線七宝)、シャンルヴェ、フランケ、七宝細密画等、様々なエネメル技法を駆使した文字盤まで手掛けています。






「グラン・フー」と呼ばれる高温焼成によるエナメルは、仕上がれば非常に美しい、エナメルならではの質感を得られますが、完成に至るまでには何度も焼成が繰り返され、割れや歪み、気泡などの無い完成品に至る物は半数強のみ。約半分が完成に至らないという大変な作業の連続です。


焼成の過程でヒビ割れると、製品になることは出来ません。


ドンツェ・カドラン社は、具体的な名前は挙げられませんが、ユリス・ナルダン以外にも、誰もがご存知のいくつかの世界最高峰ブランドの一部のモデルへもエナメル文字盤を供給する、世界最高峰のエナメル文字盤メーカーなのです。



ドンツェ社の中には、様々なエナメルの材料や色見本が壁一面に並べられています。


同じ釉薬の配合でも、下地の金属(銅、銀、真鍮、金)の種類によって仕上がりの色味が変化します。


実際にエナメル文字盤を作る工程は、まずエナメル質の材料をきめ細かい粉状にするところから始まり、その後、ベースとなる金属に粉を均等にまぶし、高温の炉に入れて一気に融点まで熱することでエナメル質の層を作り出します。



その際に重要なのが焼成する温度と時間です。焼成する温度や時間は、その日の気温や湿度、下地の金属によって様々変化するため、職人の長年の勘に依るところも多く、まさに職人技が成せるものです。


極めて高い技術と知識、経験を持った職人によって完成形となったエナメル文字盤は、極めて美しい仕上がりとなり、1枚1枚が芸術作品とも言える物なのです。


ドンツェ・カドラン社によるエナメル文字盤を採用したモデルもございますので、是非、店頭で手に取り、素晴らしいエナメルの仕上がりをご堪能下さい。


《ユリス・ナルダン》フェア2023

日時:2023年9月2日(土)〜15日(金) 12:00〜19:00

場所:アワーグラス銀座店

2023年の最新モデルを他に先駆けて、いち早く手に取り、ご購入頂ける機会となります。

最新モデル以外にも、普段目にする事すら難しい入手困難モデルから人気モデルまで、数多く取り揃え、一堂に会するまたと無い機会です。

皆様のご来店をお待ちしております。

お問い合わせ:03-5537-7888

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